低床免震システム
低床免震システムの構成は、地震の揺れを減衰、復元(元の位置に戻す機能)を有する免震装置(支承)とユニット化された床部材(フレーム、配線溝を有するコンクリートモルタル製の床材、表面仕上材)からなり、床表面仕上げ材までの高さを190~200mmと低く抑え、既存の建物に適用しやすい仕様になっています。
特徴
- メンテナンスフリー
油圧や電力などを使用しないシステム。そのため、補器類がなく設置後のメンテナンスは不要です。
- 低床設計
床仕上げ面までの高さを200mm(低床免震システムの場合)に抑えました。既存のOAフロアのリニューアルにも最適です。
- レイアウトフリー
積載物の位置や重量が変わっても、一定の免震効果を発揮します。設置後のレイアウト変更も自由です。

メカニズム
ころがりすべり方式による減衰力と復元力の発生
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減衰力
交差するレール溝によってボールがころがる時に適度な「摩擦力」を発生させ、地震力を吸収します。

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復元力
中央に向けて勾配の付いたレール溝により、常にボールが元の位置に戻ります。
特許第4517359
特許第4775808
免震装置
ゆれガードクロス(床免震用Gタイプ)を標準。
標準の装置単体の外形は、幅600mm×奥行600mm×高さ120mm

床材
低床化と、強度確保、歩行感の向上を実現するため、コンクリートモルタル製の置敷式溝配線タイプ「ネットワークフロア」(共同カイテック社製)を採用しています。強度がありながら薄型で、フレキシビリティに富むのが特長。これにより床面仕上げ高さがFLより190~200の設定が可能となっています。
● スピーディな施工が可能
● 床仕上げ面までの高さ200mm以下を実現、既存フロアの免震リニューアルにも対応
● 耐火性・耐久性も保証済。また、リユース・リサイクル性にも優れる
● 配線溝、コンセントなどアクセサリー類も充実

施工情報
支承設置から床表面仕上げまで、本システムは、免震装置(支承)設置から床面仕上げまで一貫した施工管理体制によりスピーディに行います。
- 材料搬入・床面の清掃
室形状、内法寸法の調査
- 墨出
支承設置位置の通芯/ボーダーライン位置の確認
- 支承下段の設置
下段分の方向を揃えて墨にしたがって設置(必要に応じてアンカー施工)
- 支承上段の設置・連結
下段に重ねて上段を連結
※上段の方向を揃える(下段可動方向と直交方向)
(必要に応じてアンカー施工)
- 支承の動作確認
設置後の支承全数を工事管理者が確認/方向性、動作状況、設置位置
- 支承フレーム取付・レベル確認
支承フレームをかぶせてフレーム天端隅部4点を所定のレベルに調整(アジャストボルト4点にて)
- 中継フレーム取付
支承フレーム間を中継フレームにて連結・組立(ジグを用いて上面フラットかつ直角に)
- 下地鋼板の敷設
フレーム上面に下地鋼板を敷設(タッピングビス止め)
- 床仕上げ材(FAF)の施工
アンダーシート、基部床材、配線ボックス、ジャンクションカバー等
固定床部、ボーダー部など順次施工
施工状況






実績
- さいたま合同広域Ⅱ-1工区 18階
- 御代田町複合文化施設 電算室
- 東村山保・文化センター 電算室
- 京王流通倉庫㈱中野林倉庫 電算室
- コロナ電算室
- 豊明市消防庁舎 通信司令室
- 尾野花沢消防庁舎 通信司令室
- 渡島信用金庫 電算室
- 某自動車メーカー四輪開発センター RP装置室(低床免震システム)
- 某ガス会社エネルギーコントロールルーム(低床免震システム)
- 成田市赤坂消防庁舎 事務室(低床免震システム)
- 下関消防局・中央消防署合同庁舎の通信司令室(低床免震システム)

