事前混合処理工法

事前混合処理工法(PREM工法)は、人工島の造成や護岸の裏埋めなどの埋立工事において、埋立土砂に少量の安定材(セメント)と分離防止剤を事前に添加・混合した後、所定の場所に運搬・投入しそのまま固化させて安定した地盤を造成する工法です。液状化の防止や土圧を低減した地盤が得られることから、工期の短縮やコストダウンを図ることができます。

特徴

  • 土砂の選別分類により、リサイクル材(浚渫砂・裏埋め砂等)を良好な埋立材料として利用できます。
  • 裏埋め土や埋立土を改良することにより、既設構造物に手を加えずリニューアルすることができます。
  • 土砂に少量の安定材と分離防止剤を加えて処理することにより、液状化しない地盤を造成できます。
  • 土圧の低減効果により新設構造物のスリム化が可能となるため、経済効果が高まります。
  • 埋立後の地盤改良が不要になるため工期を短縮できます。
  • 分離防止剤の効果により、水質汚濁が抑制されるため、水質環境への負荷が最小限になります。
  • 他の工法と比較した場合、低騒音・低振動での施工が可能です。

適用例

施工フロー 投入・埋立方法

施工状況

水深5m以浅
水深5m以浅
水深5m以深
水深5m以深
海上
海上

実績

東京湾横断道路

用途:木更津人工島(うみほたる)島内盛土
施行量(㎥):440,000

石狩湾新港東岸壁

用途:裏埋め
施行量(㎥):60,000

新潟空港

用途:滑走路拡張
施行量(㎥):110,000

六甲アイランド

用途:震災護岸復旧
施行量(㎥):652,000

羅臼漁港

用途:用地造成
施行量(㎥):92,000

清水港新興津泊地(-15m)土捨工事

用途:支持力増加
施行量(㎥):125,750

徳山下松港港湾改修(耐震岸壁)工事

用途:護岸土圧低減
施行量(㎥):48,240

鹿島港外港地区岸壁(-14m)耐震改良工事

用途:護岸土圧低減
施行量(㎥):78,930