私たちの宝としての「土」
大学時代から、日本国土開発とはちょっとした関係がありました。研究室では採石場などで発生する脱水ケーキを地盤材料として再利用することに取り組んでいたのですが、その中で回転式破砕混合機の試験機を借りてきて使わせてもらうということがあったのです。そのときは、社員が1,000人単位でいるような会社なのでさぞやシステマチックな会社なのだろうと思っていました。でも、時を経て2社めの会社として転職してきて、いい意味で拍子抜けしたところがあります。社員同士の関係が近く、垣根を超えてみんなで助け合っているという感じなのです。
土質に関する知識を持った社員は、よく頼られます。どのような工事であろうと建設には「土」がつきもので、これをどのように扱うかが施工の効率に大きく影響するからです。ベテランのエンジニアに蓄積された知識や経験は、私たちの宝だと言っていいと思います。
同時に、ベテランエンジニアの皆さんに頼り切りではいけない、彼らのノウハウを後進に受け継いでいかなくてはならないと強く感じています。そのためにも、土に関するさまざまなデータを整備し、誰もが活用できるかたちにしていく必要があります。これが私に課せられた重要な役目だと考えています。
地道な実績と研究を
未来へと繋ぐ
私は、回転式破砕混合工法の普及に取り組んできましたが、現在のように多くの人に使っていただけるようになるまでには多くの時間を要したと聞いています。コツコツと地道に実績を積み上げてきた人たちの想いや努力に報いるためにも、この工法をもっと社会インフラの構築のために役立てていきたいと思いますし、私もエンジニアとしてそこに貢献していきたいと考えています。