昭和ワープトンネル

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増え続ける交通量により、飽和状態となった大都市。この対策として、高速道路やモノレールが造設されることとなりましたが、用地の制約により、運河や海岸の水上へとその活路を求めなければなりませんでした。しかし、そこに立ちはだかったのは、軟弱な地盤という巨大な障壁。この課題を解決に導いたのが、日本国土開発の「コクド式リバースサーキュレーション工法」です。

基礎構築のための新たな手法

その原理は、穴の中を常に水で満たし、水圧で壁の崩壊を防ぎながら、底にある回転カッターで土砂を砕き、強力なポンプで泥水ごと吸い上げて排出するというものです。さらに、ドリルとポンプを分離してトラックに搭載する「セパレート式」を開発。これにより、現場での段取りは極めて迅速になり、優れた機動力を手に入れることとなりました。

海上で証明された効果。大森海岸での大プロジェクト

桟橋の足場の上で作業が実施されました。工事においては、まず、海底にあたる上部地層の崩壊を防ぐための巨大な筒「スタンドパイプ」をクレーンで吊り上げ、次々と打ち込んでいきます。桟橋の上に据え付けられたドリルユニットからロータリーカッターが降ろされ、掘削が始まると、排出ホースから泥水を放流。掘削が終わると、かご型の鉄筋ブロックを建て込み、トレミーパイプを通して水中へ生コンを投入し、硬化を待つという流れで仕上げます。

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