Vol.04

チームワークで、仕事も子育ても前向きに!
名古屋支店 中日本意匠設計グループのビジネスを止めない工夫

共働き世帯が一般的となり、仕事と子育ての両立は多くの働く人にとって共通のテーマです。
意匠設計は個人の感性やスキルも重要で、「〇〇さんだからこそ」という言葉が励みになる一方で、子どもの発熱などの急な欠員時にプロジェクトをどう継続させるかが課題となります。大切なのは、個人の持ち味を最大限に活かしつつ、いかにチームでフォローし合い、ビジネスを止めないこと。
今回は、名古屋支店 中日本意匠設計グループに所属する子育て中のパパ・ママ4名が集まり、組織として成果を出し続けるためのチームビルディングについて語り合いました。

COLORFUL PEOPLE

建築事業本部 設計統括部 設計部 意匠部長

カワベさん(46歳)

家族:夫、長女(高2)
2013年に中途入社。自身が夫婦で協力して育児との両立を乗り越えた経験から、メンバーが安心して両立できる環境づくりに奔走する、頼れるリーダーママ。

コンドウさん(44歳)

家族:妻、長男(中1)、双子の長女・次女(小3)
2004年に新卒入社。3年間現場を経験した後、設計部門へ。以来、ほぼ名古屋設計一筋のベテランパパ。

マスダさん(36歳)

家族:妻、長男(3歳)、長女(0歳)
2015年に新卒入社。まだ幼い子ども2人の育児に奮闘する若手パパ。妻は同じ部署所属で、現在は育休中。

ヤノさん(45歳)

家族:夫、長男(中2)、次男(小5)
新卒入社後、出産を機に一度退職。業務委託期間を経て、4年前に契約社員として復帰したカムバックママ。

01

多様なライフステージに立つ、
チームメンバーの今

── まずはそれぞれのお子さんのご年齢や、最近の様子などから教えていただけますか?

カワベ:娘は今高校2年生で、合唱部に熱中しています。坂道系のアイドルオタクでもあって(笑)。子育ての手がかかる時期も、ようやく一山超えました。グループリーダーとして、自分の子育て経験を活かしながら、今は他のメンバーが仕事と育児を安心して両立できる環境づくりをすることが私の役目だと思っています。

コンドウ:わが家は、今年中学生になった長男と、小学3年生になった双子の娘がいます。
長男は手がかからなくなってきましたが、双子の娘たちは生まれた時から2人ということもあって、結託して一人では到底できないような悪さをするんですよ。こっそりお互いの髪の毛を切っていたこともありました。静かだなと思って部屋に行ったら長かった髪の毛が短くなっていて、洗面所が毛だらけだったとか……。

マスダ:3歳の長男と、0歳の長女がいます。3歳の男の子って本当にわんぱくで、昨日の夜まであんなに元気だったのに、なんで今朝は熱があるの!?ということがよくあって。実は妻も同じグループで育休中です。今はとにかく慌ただしい毎日です。

ヤノ:うちは上が中学2年生、下が小学5年生の男の子2人です。上の子は飛行機が大好きで、フライトシミュレーターのゲームを朝から晩まですることもあります。下の子はちょっとわんぱく盛りで毎日賑やかです。
私自身のキャリアで言うと、実は新卒入社後に出産で一度退職しています。ただ、退職後も在宅での業務委託という形で会社との縁は続いていました。そんな中、4年前に声をかけていただき、契約社員として復職することになりました。「またこの業界に戻れるんだ」と、改めて縁のありがたさを感じた瞬間でした。

カワベ:ヤノさんが復帰された時は、当時のメンバーからも驚きと喜びの声が上がりました。私たちのグループには、他にもお子さんを産んでから継続して働いている女性がいますが、みんな本当にこの仕事が大好きで、「設計を続けたい」という強い熱意を持っています。

コンドウ:私とヤノさんって、昔は本当に目の回るような忙しい時代に一緒に仕事をしてたんですよ。一人にかかる負担が大きくて、夜遅くまでオフィスに残っているのが普通、という状況でした。当時と比べると「本当に子育てに理解のある会社になったなあ」と思いますよね。

ヤノ:本当にそう思います。当時は仕組みや制度も今ほど整っていなかったので、出産や結婚を機に辞めていく女性も多く、それが一般的な時代でしたから。

02

業務効率化のために、
使えるものは

── 改めて、皆さんが担当されている「意匠設計」の業務の流れについて教えていただけますか?

カワベ:意匠設計の業務は大きく3つのフェーズに分かれています。
まず「基本設計」——お客さまと打ち合わせを重ねながら、建物の外観や間取りなどの計画を立て、設計図を作成します。次に「実施設計」——設計内容が、建築基準法や関連法規に適合しているかを確認検査機関に審査してもらう工程です。そして最後が「工事監理」——施工が始まった後、現場に足を運び、意匠設計図通りに工事が進んでいるかを確認・指導します。
たとえば、コンクリートを打ち込んでしまうと鉄筋が見えなくなるので、配筋検査は打設の前日までに必ず現場へ行かないといけない。現場の工程に合わせて動く必要があるので、担当者が急に休んだ時の影響がどうしても大きくなりやすい仕事です。

── 先ほどコンドウさんやヤノさんがおっしゃっていた「遅くまでオフィスに残って対応する」ような時代を経て、今どのように働き方が変わったのでしょうか?

コンドウ:当時はデスクトップPCだけで、会社に来ないと仕事ができませんでした。

マスダ:私が入社した2015年頃もまだアナログな手法が多く残っていて、グループチャットやノートPCも設計部門に整備されていなかったですね。

カワベ:コロナ禍になったことが一つの転換点となり、会社全体がオンラインでのコミュニケーションにグッとシフトして、ITツールに投資してくれたのは大きかったです。それと同じ時期に、ちょうどグループに子育て中のメンバーが集まってきたこともあって、「誰かが急に休んでも回せる仕組みにしよう」と意識して取り組み始めました。

コンドウ:会社の方針として男性の育児休暇取得を推進するようになったのも大きかったと思います。方針が明確に示されると、現場も制度を活用して働き方を変えていこうという気持ちになりますよね。

ヤノ:在宅でも仕事が進められるようになったおかげで、子どもが学校から帰ってきた時にリビングでパソコンに向かっていると「お母さん、今お仕事中?」と聞かれることもあります。仕事をしている姿を子どもに見せられるようになったのは、嬉しいですね。意外と大事なコミュニケーションだなと思っています。

TEAM HACKS 1

業務の属人化を防ぐ組織設計

複数人アサインの徹底

意匠設計においては必ず主担当・補佐のペアを組む、あるいは1案件に複数人を配置する仕組みを徹底しています。お客さまとの打ち合わせや図面スケジュールの管理など、担当者への依存度が高くなりやすい意匠設計の業務において、「2人以上でやる」を原則とすることで、誰かが止まってもプロジェクトを止めない体制を構築。必要に応じて東京・大阪の設計部門にも参画を依頼し、全社的に案件を支え合う体制も整えています。

IT・デジタルツールの積極的活用

全社的に導入されたノートPCやグループチャット、共有フォルダを徹底活用。さらに最近では、1枚の設計図面を複数人が同時に確認・書き込みできるクラウドソフトを導入し、リモートでの打ち合わせや東京・大阪との連携もスムーズになりました。急な欠席をチャットで共有する際も、個別連絡ではなくグループチャットに投稿することで全員が即座に把握できる仕組みに。カワベさんは「新しいツールを敬遠せず積極的に使っていくことが、結果として早く帰れる環境づくりにつながる」と話します。

03

チーム運営はパズル!?
現場も巻き込んだ

── そうした会社の後押しやITツールなどの仕組みが整ってきたとはいえ、子育て中だとどうしても突発的な休みや、夫婦でスケジュールが被ってしまうといったピンチもあると思います。実際に一番大変だったエピソードを教えていただけますか?

カワベ:一番大変だったのは、マスダさんと奥さんが同じグループで、2人の工事監理、設計定例の案件が何件か同時期に重なった時期でしたね。しかも監理は、現場の工程に合わせて「このタイミングで打ち合わせ、検査をしたい」という制約がある。予定を変更することが難しい時もあります。

マスダ:2人とも現場に行く日が重ならないように、月曜日から金曜日のスケジュールを組み直す必要があって。どの現場の定例会議を何曜日にするか、カワベさんが調整してくださったんです。

カワベ:本当に現場の所長には大変申し訳なかったのですが、「設計のわがままでお願いできませんか」と頼みながら、曜日の調整をお願いしました。水曜日はマスダさんが定例に行って、金曜日は奥さんが定例に行く——そうすると、どちらかが保育園のお迎えに行ける。パズルのピースを組み替えるみたいに1週間の予定を調整しました。

コンドウ:現場の所長も理解してくださって。共働きで積極的に子育てを担っている方も多いので「子どものお迎えがある」と言うと協力してくれる。十数年前だとあんまりそういう空気がなかったこともあって難しかったかもしれないですが、今では会社の制度も充実して、いい時代になったなと思います。

カワベ:意匠設計グループだけで完結させず、現場側にも事前に理解を求めるコミュニケーションをお互いに大切にしているのが、名古屋支店のやり方だと思っています。「急に休まれたら困る」じゃなくて、困らないような段取りを先に作っておこうかと思いました。
そもそも、建設業という仕事自体、決して一人ではできないものだと思います。設計から現場まで、部署の垣根を越えた大きなチームとして協力し合いながら、みんなでひとつの建物を完成させていく。そう考えると、やっぱり「建設って本当にいい仕事だな」と心から思いますね。

TEAM HACKS 2

支店全体で取り組む子育てへの理解促進

設計と現場の強力な連携

意匠設計グループ内だけで完結させず、工事監理業務においては早期から現場側の理解を得るコミュニケーションを重視しています。急に変更をお願いするのではなく、子育て中メンバーの予定を事前に共有した上でスケジュールを調整することで、突発的な混乱を最小化。現場所長を含めた「名古屋支店全体の協力体制」が、このグループを支えています。

みんなで状況を分かち合う密なコミュニケーション

日常的なやり取りには、メールよりも気軽に連絡を取れるグループチャットを活用し、まめな情報共有を行えるようにしています。チャット内では「いいね」ボタンを既読・了解の合図として活用し、返信の手間を省略。「思いがけないことは起きるもの」という前提のもと、常に状況を分かち合える密なコミュニケーションを図っています。

04

本音を尊重し合う文化が、
生産性を高める

── 物理的な働きやすさはかなりカバーできるようになってきたのですね。では、心理的な面はどうでしょうか。職場の雰囲気づくりで工夫されていることはありますか?

カワベ:以前、グループの懇親会を企画した際、保育園のお迎え時間に合わせて16時スタートにしたことがあったんです。コアタイム※は10時〜15時なので、だったら早めに仕事を切り上げて16時から飲もうよ!って私が提案しました。
※フレックス勤務制度は、一定の条件を満たした場合に利用可能です。

コンドウ:その時間帯でないと、全員の参加が難しかったんですよ。みんながちゃんと楽しめて、ちゃんと帰れる時間。あの取り組みは面白かったですね。

カワベ:ただ、お店探しが大変で……(笑)。16時から営業しているお店ってなかなかないんですよ。でも、明るいうちにほろ酔い加減で帰れるって、たまにはいいものですよ。

マスダ:たとえば子どもが熱を出した時、「看病しながら仕事なんてできるわけがない」という現実が当たり前のものとして浸透している。その共通認識があるだけで、精神的にすごく救われています。

MESSAGE

建築事業本部 設計統括部 設計部 意匠部長
カワベさんより

育児当事者が多い組織を運営する上で私が大切にしているのは、家族が最優先であることと、チーム全体で支え合うことです。

子どもの体調不良による突発的なお休みや、学校行事のための時間休・半休の取得は、働く上で当然のこととして捉えています。誰かが休む時はチーム内のメンバーでフォローし合うことが当たり前の光景になっています。
子育てに限らず、たとえば今は周りに頼る時期であっても、ライフステージやフェーズが変われば、今度は自分が誰かに頼られる存在としてフォローに回る時が誰しも来ます。そうした「頼って、頼られてのループ」を、組織の中で継続的に構築していくことが何より重要だと考えています。

また、どれだけ制度が整っていても、産休・育休で仕事から離れることによるキャリアへの焦りや、子どもを預けて働くことへの割り切れない気持ちなど、働くパパ・ママの葛藤は尽きません。私自身も過去に同じような悩みを抱えてもがいてきた経験がありますが、大切なのは、マネジメントを担う立場として、あるいはチームの仲間として、経験の有無に関わらず相手の背景を想像し、見えない悩みに寄り添うことだと思っています。

持ちつ持たれつのループの中で仲間を頼りながら、焦らずに自分らしい働き方を見つけていってほしいと願っています。

いい街、すなわち最高の建物をつくるために、あらゆる職種のプロフェッショナルが一丸となって一つの目的に取り組む。これこそが建設業の醍醐味です。中日本意匠設計グループが実践するチームワークの本質もそこにあります。誰かのピンチを全員で支え、個のパフォーマンスを最大化させる。その強い結束力があるからこそ、誇りを持って、人々の人生の舞台となる建物をつくり続けることができるのです。

  • ※本記事は2026年5月にインタビューを実施したものです。登場する社員の所属部署や年齢、家族構成、および当社の制度に関する情報は、すべて取材時点のものです。

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